Ｂ型肝炎訴訟とは？
B型肝炎訴訟とは、「過去に国が実施した集団予防接種等によりB型肝炎に感染し、健康被害を受けた被害者が、国を相手にその賠償を求めるための訴訟」です。
日本では、昭和63年1月27日まで全ての国民・住民が法律によって、幼少期に集団予防接種やツベルクリン反応検査を義務付けられていました。しかし当時の日本は、衛生管理に対する意識が非常に低く、予防接種の注射器を何度も使い回していたのです。
B型肝炎は、血液感染する病気です。そうした注射器の連続使用によって、HBV（B型肝炎ウイルス）に血液感染した方が全国に数多くいます。厚労省による推計によると集団予防接種による感染被害者は、全国に約40数万人もいるとされています。
これらの感染被害者は、これまで国から何の救済も受けることなく、将来の発症の不安や、慢性肝炎などの病気で苦しんできました。
これらの被害者が国に求める損害賠償の訴訟が「B型肝炎訴訟」です。
この請求には、2022年1月12日までという期限があります。
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訴訟手続きの流れ
B型肝炎訴訟の訴訟手続きは、次のように進みます。法律事務所などのプロに依頼すれば、全ての手続きを弁護士に任せることができます。
手続きその①訴状作成。まず、訴状を作成します。請求先は国であり、訴状には給付金の請求額や、病態などを記載します。
手続きその②裁判所に提出。手続きその①で作成した訴状と必要書類を、裁判所に提出します。
手続きその③裁判所で手続き。裁判所で、期日が指定されます。その期日に弁護士が裁判所に行き、和解の手続きが始まります。
ここで言う「和解」とは、「裁判上の和解」のことをいいます。これは、国とB型肝炎患者の方との間で、裁判上の手続きを通じて給付金の額などを合意することです。裁判上の和解をすることにより、裁判所にて、「和解調書」という書面が作成されることとなります。
和解調書の作成により、判決と同じ効果が発生します。具体的には、和解調書に記載された内容通りのことを行わなければならなくなります。